出版状況(続)


新書と単行本、その他

先日、岩波書店書籍編集部の方と雑談の折り、若い世代の書き手が書籍を執筆・刊行することに消極的だ、という話を耳にする。
ブログなど、ネットで情報発信が出来ており、そのほうがはるかに多くの読者を得られるのに、書籍化する必要はない、というわけだ。
せいぜいのところ、数万部が見込める新書執筆くらいにしか関心は示さないともいう。
出版社の側でも、若手には単行本を出版する前に新書を書かせるケースがあるらしい(岩波は違うとのこと)。

新書にふさわしいテーマや文体もあるのだし、この形式は重要なメディアには違いない。それはそれでかまわない。
ただ、ネットとの関係については根本的なところで感覚のずれがあるように思う。

ひとつはアーカイヴの問題、もうひとつは「作品」としての完成度の問題。
単行本という形式こそが、一定の完成度を要求する。
この媒体形式に歴史的に蓄積された技術・技能と関わること、それと格闘することではじめて獲得される知の形式もある。

さて、自分自身はと言えば、短い文章を集めた一冊を「イメージ分析入門」といった位置づけで編集中。
大幅な手直しができない以上、手早く区切りをつけて早めにかたちにしたいのだが、今のところ、来年初頭になるらしい。
どこかほかに拾ってくれるところがあったならば、年内刊行を目指すこともできただろうが・・・・・・。
むしろ、拾われた身をありがたいと思うべきか。

小幅な編集作業を繰り返していたことがもたらす鬱屈の反動もあって、長篇書き下ろしへの欲求が高まっている。
50枚くらいの分量を一定期間ごとに書くことを自分に強いなければならないと思う。

Posted: 日 - 5 月 17, 2009 at 08:57 午前          


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