読売新聞書評の最終回です。
書誌情報は
田中純「読書委員が選ぶ「2009年の3冊」」、「読売新聞」2009年12月27日付朝刊。
短文なので下記に引用します。
書誌情報は
田中純「読書委員が選ぶ「2009年の3冊」」、「読売新聞」2009年12月27日付朝刊。
短文なので下記に引用します。
〈1〉前田英樹著『独学の精神』(ちくま新書、700円)
〈2〉服部文祥著『狩猟サバイバル』(みすず書房、2400円)
〈3〉互盛央著『フェルディナン・ド・ソシュール』(作品社、6000円)
哲学者・剣士による〈1〉と登山家・猟師による〈2〉に共通するのは、読後の爽(さわ)やかさだ。斬(き)るべき者を斬り、仕留めるべき物を仕留 める、その最後の決断にはためらいがない。剣士は巷(ちまた)の教育論の浅知恵を一刀両断し、猟師は食と殺生をめぐる人間社会の欺瞞(ぎまん)を撃つ。だ が、いずれも殺伐とはせず、むしろ大らかで懐が深い。〈3〉は言語学者の孤独な夢を一世紀を経て甦(よみがえ)らせた渾身(こんしん)の大作。書物は同時 代のためにだけ書かれるものではない。
『狩猟サバイバル』については、案の定と言うべき否定的反応があるようです。しかし、それこそこの本が出発している疑問の大元でしょう。わたしにはサバイバル登山を行なう度胸も器量もありませんが、著者の覚悟はしっかと受け止めました。







